Franklin Planner Time Management Magazine

2025.09.29

時間管理で生み出す価値は、自身の価値観に沿っているか

時間管理というと、短い時間の中でより多くのアウトプットを出すことといわれるのが一般的ですが、問題はそのアウトプットの内容です。 大量のアウトプットを生み出しても、誰も買わないものをどれだけつくったところで、それは生産性が上がったということはできません。たとえ、自分では一所懸命につくり、成果に満足したとしても、誰の評価も受けず、価値として認められなければ、残念ながら生産性が高いということはできないのです。

時間管理というと、短い時間の中でより多くのアウトプットを出すことといわれるのが一般的ですが、問題はそのアウトプットの内容です。

大量のアウトプットを生み出しても、誰も買わないものをどれだけつくったところで、それは生産性が上がったということはできません。たとえ、自分では一所懸命につくり、成果に満足したとしても、誰の評価も受けず、価値として認められなければ、残念ながら生産性が高いということはできないのです。

求められる価値は変化する

さらにやっかいなのは、その価値というのは、同じものであれば、逓減していくということです。同じものがまったく同じ価格で評価され続けるというのは現実的ではなく、むしろ当たり前のように、価格は下がっていきます。

価値の受け手側にしてみると、ある時点では一定のクオリティに満足していたとしても、時間がたてば、ニーズのレベルも上がり、よりクオリティの高いものを求めるようになります。また、競合相手も出現し、つくるプロセスにも工夫がなされ、価格は下がっていきます。つまり、同じ労力で、同じアウトプットを出し続けても、提供している価値は下がっていくという現象に陥ってしまいます。この「価値」というものの測定や判断は非常に困難です

それは、仕事における価値とは自分が判断するものではなく、上司や顧客といった他者が評価するものだからです。趣味やプライベートにおいては、自分の満足感に焦点を合わせればよいですが、仕事はそうはいきません。

アウトプットの価値を維持するには、常に価値を受ける人たちの価値基準を満足させる必要があります。常に受け手の価値基準は変化しますので、顧客をはじめとする対象者が何を求めているのか、求めている価値は何かを問い続ける必要があります。

時間管理で本質的に行うべきことは、求められている価値に対して提供している価値をマネジメントすることです。自分の行動によって、どのような価値を生み出すことができるかを管理していくのが、時間管理というわけです。

時間管理を考える際には、何をいつどのように活動するかを考える前に、今日、あるいは今週、自分自身が価値は何かを問い、価値を明らかにする必要があります

自分の価値観と重なるか

ただし、ここで求める価値を顧客や上司といった、いわゆる買い手だけのニーズにしないことです。

さきほど、価値を評価するのは自分ではなく、顧客や上司などの第三者と述べましたが、その対象者だけの価値に集中してしまうと、自分が本来追い求めたい価値と整合性がとれない場合も出てきます。

対象者の価値と自分自身が求める価値がまったく合わないとき、そこに望まれる成果が生まれることはなく、お互いの耐え難いストレスを生むばかりです。

多くの人はこれまでの多くの経験から、自分の仕事に対して、よくよく考えられた価値観を持っているはずです。その価値観に対してまったく異なる成果(価値)を求められ、納得できないまま仕事をするとき、大きなストレスが生まれます。

ところが残念なことに、自分の価値観を明確に語ることができる人は少なく、なんとなくの感覚は持っていますが、明文化している人は多くないのが現実です。自分の目指す方向に合った行動をとっていくためにも、自分自身の価値観をはっきりとわかっておくことが何よりも大切なことです。

自分の価値観を把握するためには、次の問に対する答えを見える化、明文化しておく必要があります。

  • 仕事をしていくにあたって、絶対に守らなければならない指針は何か
  • 仕事をしていくにあたって、これだけはやるべきではないと思うことは何か
  • 自分が心からやりたいと思うこと、成し遂げたいと思うことは何か
  • 大切にしたい人は誰か、これから誰のために尽くすべきか
  • 自分の価値を提供するにふさわしい人は誰か、また、それはなぜか

このような問いに対してすぐに答えることができれば、あなたの価値観は明確になっているといえるでしょう。

そして、対象者が求める価値と自分の価値観を照らし合わせ、重なる部分、あるいは、お互いの価値を包括する、より大きな価値を見つけ出します。ここが、ストレスなく、情熱をもって活動できる、もっとも大きな要素となります。

これから行っていく活動、言動が、見出した価値に結び付いていれば、「この活動を続けていいのだろうか」といった不安は少なくなるでしょう。

前述したように、求められる価値は変化し、自分自身の価値観も、自身の成長や環境変化によって変わってくるものです。定期的に見出すべき価値を振り返り、確認しながら、日々の活動を計画していきましょう。

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